エジプトのアスワン観光を120%楽しむ弾丸24時間旅!

Juri Mizuki

トラベルライター

ギザのピラミッド(Photo by Juri)

歴史好きな方が必ずといってもいいほど旅行先に選ぶ国の一つがエジプトです。

そんなエジプトの歴史は紀元前3000年前まで遡り、約5000年もの時間をかけて何度もファラオと呼ばれる王が交代し、それぞれの時代で多くの文化・信仰が誕生しました。

エジプトというと首都のカイロやギザのピラミッドを想像する方が多いかもしれませんが、実はエジプトの魅力は首都だけには留まらず全土に拡がり、歴史的遺産はほぼ全てがナイル河沿に集中しています。

エジプト観光で大抵の方々はカイロ・アスワン・ルクソールを訪れる事になるでしょう。

今日はその中でもエジプト南部のアスワンの魅力と私が現に行った24時間のスケジュールを紹介しようと思います。

1. アスワンへの交通

カイロからアスワンは約850km離れています。分かりやすく日本の距離にすると、大体大宮から広島までの距離に匹敵します。

カイロからアスワンへの航空便は時期にもよりますが1日約5便就航していて所要約1時間40分です。

ルクソールからも14本航空便が就航し、長距離の陸移動は体力的に厳しいという方も無理なく訪れる事が可能になりました。

列車の場合、カイロールクソール間で所要約10時間、アスワンまで向かうと13時間となります。尚、カイロから複数のバス会社が運行していますのでバスで移動する事も可能です。

バスの場合所要時間は14時間です。

エジプトの列車(Photo by Juri)

2. アスワンの歴史

アスワンはエジプトの南の玄関口で、ナイル川の流域に位置するヌビア地方の都市です。

ヌビアとは現在エジプトに住むアラブ系の人種とは異なり、古代から住む肌の色がやや黒い先住民を指します。

遡る事紀元前8世紀には70年に渡って3人のヌビアがファラオとしてエジプトを治めました。

長い歴史の中でここ、ヌビアの地は貿易で栄える黄金期や宗教の迫害を受け寺院を破壊され迫害されるなど、酷な時期も過ごして来ました。

アスワンの景色

アスワンの地には、そのヌビアの歴史や文化を伝える「ヌビア博物館」をはじめ、破壊された寺院や古代住居が残る巨大な遺跡を保存・展示するアスワン博物館、そして周辺のダム建設による沈没の危険性からアギルキア島に移設されたフィラエ神殿などがあります。

フィラエは複数の神殿を有する美しい島でアスワンの町からは有料のボートでナーセル湖を渡って訪れます。

これらの神殿を含みスーダン国境近くのアブ・シンベルからフィラエまでを「ヌビア遺跡群」として1979年にユネスコ世界遺産登録がなされました。

アスワンは凄く歴史的魅力があり、他にもダム建設によって誕生したアスワンハイダムや、完成していれば史上最大になるはずだった切りかけのオベリスクやフィラエから少し離れていますが、カラブシャ神殿など訪れるべき場所がたくさんあります。

3.私が実際に行ったアスワンでの24時間スケジュール

私はアスワンに滞在出来る時間がちょうど24時間しか無かったので、アスワンの魅力を最大限楽しむ為に行ったスケジュールを公開します。

アスワン駅

午前5:30  前日17:00カイロ発の夜行列車でアスワン駅に到着     

アスワン駅からエレファンティネ島へ向かうボートの船着場まで徒歩移動

6:30  エレファンティネ島到着

7:10 宿泊先到着

9:00 エレファンティネ島からアスワン側の船着場まで戻り、フィラエ島へ向けて出発

10:0013:00 フィラエ島観光(ボートでの移動時間を含む)

13:00 フィラエ島からエレファンティネ島までアスワンの町経由で戻る

14:0016:30 アスワン博物館及びヌビアハウス

17:0019:00 ファルーカで夕日鑑賞クルーズ

宿で夕食を食べて就寝

翌朝3:30 起床

4:00 エレファンティネ島船着場

5:00 アブ・シンベル神殿へ向けて出発(現地ツアー)

アブ・シンベル神殿観光

14:00 ナイル川クルーズへ出発

以上の様に私が実際アスワンに滞在したのは睡眠時間を除いて約24時間でしたが、もっと時間がある方は23日が理想でしょう。

今回は、この24時間で訪れた代表的な観光地を紹介していきたいと思います。

まず初めに、アスワンを訪れる大抵の観光客の方々はアブ・シンベル神殿を訪れる事が最大の目的です。

アブ・シンベル神殿を訪れる方法はいくつかあり、ルクソール又はアスワン発のナイル川クルーズやアスワンからの現地ツアーとなります。

現地ツアーの場合、アブ・シンベル神殿に滞在出来る時間は約3時間のみとなるので注意して下さい。

アブ・シンベルが位置する地域はカイロから遠く離れたアスワンから更に遠く離れてしまう為、車での移動時間だけで往復約78時間かかります。

その為、ルクソールから飛行機でアクセスする方も少なくありません。

4. アブ・シンベル神殿について

(Photo by Juri)

アスワンと同様ヌビア地方に位置しています。

ここには世界遺産に登録されたラメセス2世の巨大な岩窟神殿があります。

紀元前12791212年に在位していたラメセス2世はエジプト各地に自らの像や神殿を建てた事で広く知られていて、このアブ・シンベル神殿はその中でも最大の傑作と呼ばれています。

ラメセス2世は歴代王朝のファラオの中でも「ファラオの中のファラオ」と讃えられ、ヌビアの地をこよなく愛した事で知られています。

ここは4体のラメセス2世の巨像がある大神殿、2体のネフェルタリ王妃の像と4体のラメセス2世像が立つ小神殿に分かれています。

これらは全て広い砂漠の中の砂岩の岩山を彫ったもので、訪れた者は皆そのスケールの大きさに圧倒されます。

ここアブ・シンベル神殿には様々なレリーフが残されていて、当時のエジプトの人々の宗教への信仰深さや戦いの様子が良い保存状態で細かく残されているのが特徴です。

この神殿の建築目的は実は度々南下して国家を脅す存在だったヌビア地方の人々に国力を誇示する為だったと言われています。

大神殿の内部には更に複数の像が並ぶ大列柱室、図書室、至聖所、倉庫や礼拝堂があり、小神殿には6本の柱に美しいレリーフが残る列柱室、彩色のレリーフがネフェルタリ王妃とラメセス2世の歴史を伝える前室や、大神殿と同じく至聖所があります。

同じく世界遺産として登録された、フィラエの神殿についてもここで紹介したいと思います。


正式名称:アブ・シンベル神殿
住所:該当する詳細な住所無し
アクセス方法:アスワンからの現地ツアーを利用するまたは発着便に合わせてエジプト航空のバスがアスワン空港から無料で運行しているので送迎バスでのアクセス。所要約10分

5. フィラエ島の神殿群について

フィラエ島はイシス女神の聖地と呼ばれ、アスワンハイダム建設前はナイルの真珠とも讃えられるほどの美しい島だったと言われています。

しかし、ナイル川が定期的に氾濫する事から政府がダムの建設に着工する事を決め、その際に水没の危険性から今現在位置しているアギルキア島に移されました。

ここには、今も尚美しい保存状態で残る女神に捧げられた「イシス神殿」や、神話を描いたレリーフが美しく残るハドリアヌス帝の門、イシス神殿よりは小さいものの強い存在感を放つハトホル神殿、そして女神が島に戻った際に休憩する場所として、当時の船着場の近くに設けられたトラヤヌス帝のキオスクなどが残ります。

フィラエの神殿(Photo by Juri)

アスワンからフィラエ島に向かう際にダム建設の際に誕生した湖のナーセル湖を渡る事になるでしょう。

ナーセル湖(photo by Juri)

この湖は、全長500kmで一番幅が広いところは30kmにも及ぶ琵琶湖の7.5倍にも及ぶ巨大な湖です。建設の際は100万人を超えるヌビア人が移住を余儀なくされたそうです。


正式名称:フィラエ神殿
住所:temple of philae
アクセス方法:アスワン駅から船乗り場までタクシーで15〜20分、そこから小型船で5〜10分
公式サイト:なし

6.エレファンティネ島の観光

アスワンで今もなお、ヌビアの人々が多く住んでいる場所が、私が宿泊先として選んだエレファンティネ島です。

アスワンの船着場からは、片道たった5エジプトポンド(約32円)で渡る事が可能です。

多くの寺院やローマ人住居が残るアスワン博物館もこの島にあるので、もしアスワンの市街地に滞在している場合でも博物館を訪れる場合はこのボートの利用が必要になるでしょう。

エレファンティネ島にはヌビア人が、家を改装して作ったカフェがヌビアンハウスとして営まれています。私はこちらでコーラをいただきました。

アラビア語で「コカコーラ」と書かれている瓶が良かったです。

ちなみにカフェなのに値下げ交渉出来ました笑

ヌビアンハウス(Photo by Juri)

木の皮などを用いられて作られたヌビアンバスケットと呼ばれるハンドメイドの籠が壁に多く飾られています。

この、ヌビアンバスケット、運が良ければ路上で近所のお母さん達が編んでいるのを見つけられるので、お土産に一ついかがですか?

さて、アスワン博物館ですが、1902年に旧アスワンダムの建設家のウィリアム・コックスの別荘として建てられた建物を利用しています。

主に展示されているものは、アスワンを始めヌビア地方から出土した古代のコイン、アクセサリー、土器、エジプト北部とは種類が異なるミイラなどです。

更に前途した通り巨大寺院や、侵攻以降にエレファンティネ島に住み着いたローマ人の住居などが残されています。

アスワン博物館(Photo by Juri)

注目すべきは、ナイロメーターでしょう。

ナイロメーターはダム建設前によく氾濫していたナイル川の透明さや洪水が起こる季節に水位を測定するのに古代から使われ、今も当時のままの状態で保存されています。

博物館を訪れれば、そこに足を踏み入れて、いろんな時代に合わせて異なる言語で修正された目盛りを見る事が出来ます。

アスワンのナイロメーター(Photo by Juri)

この博物館が位置するエレファンティネ島はとても自然豊かで、車も走ることの無いまるでタイムスリップした様な島です。

治安も良く過ごしやすいので博物館の為だけでなく、ゆっくり散策してみるのもお勧めです。


正式名称:アスワン博物館
住所:Aswan Qism Aswan, Sheyakhah Oula
アクセス方法:エレファンティネ島側の船着場から徒歩10〜15分
公式サイト:なし

7. エジプトならではのクルーズ体験「ファルーカ」

最後に、私が夕日を楽しむ為にアスワンで選んだ手段のファルーカについてざっくりお話したいと思います。

ファルーカからの夕日

(Photo by Juri)

ファルーカは古代エジプトで石材を運ぶ為に使われた風で動く、ヨットの様な帆掛けボートの事を指します。

アスワンのみならず、ナイル川沿いでしたら色んな都市で見かけると思うので乗船前に値段を交渉して、出来れば夕日の時間に合わせて乗船するのがお勧めです。

ファラオが愛したヌビアの地に足を運んでみませんか?

以上が、私がアスワンで過ごした24時間です。

時間そして距離的な都合で、訪れるのを諦めたりするのは絶対に勿体ないのでアスワンへの旅行を、以上の内容を考慮した上で検討して頂ければ幸いです。

追伸:私のような弾丸旅でアスワンを訪れる方も中にはいますが、2泊3日滞在日数があると、より歴史や文化が深く理解できるので楽しんでいただけると思います。

その他のアスワン観光については、また後ほど触れていきたいと思います。

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Juri Mizuki
21歳から世界を旅し始めて5年間でラグジュアリー旅からバックパッカー旅など幅広い形での旅を経験し、これまでに102カ国渡航しました。グアテマラのアンティグアでの語学留学経験あり。トラベルコンサルタントとして旅しながらリモートで働かせていただいております。 ガイドブックなどには載ることの無いリアルな情報をここから読者の皆さんにお届けします。現在旅している人・そうでない人関係なく楽しんでいただけるメディア作りをしていければなと思います。

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