オーナーの方へ

弁護士が民泊新法・旅館業法徹底解説③ー旅館業法改正5つのポイントとは?

FOR OWNER
stayway 編集部

トラベラー

シェアありがとうございます

平成30年6月15日に施行予定の民泊新法。インターネットでも多くの情報が溢れかえっていますが、あらためて弁護士の視点で、内容を整理・解説します。

民泊営業で把握すべき旅館業法とは?

本コラムでもご紹介させていただいたように、住宅宿泊事業法(民泊新法)が平成30年6月15日に施行されます。

しかし、複数の地方自治体では、宿泊日数の上限や営業時期等について条例により厳しい規制をかけようとしているようです。

このような動向からすると、民泊新法による民泊事業の定着には時間がかかるかもしれません。

他方で、民泊営業のもう一つの手段として従前から存在している旅館業法については、平成29年12月及び平成30年1月にかけて、従前の規制を緩和する改正がなされました。

具体的には、「旅館業法」「旅館業法施行令」「旅館業における衛生等管理要領」(以下、これらを併せて「旅館業法等」といいます。)が改正されました。

旅館業法等改正の5つのポイントは?

①営業形態

従前、「ホテル営業」「旅館営業」は別の営業形態となり、それぞれ異なる規制がされていましたが、本改正により「旅館・ホテル営業」に統一されることになりました。

②客室

従前の旅館業法等では、ホテル営業では最低10室、旅館営業では最低5室を設置しなればならなかったのですが、これらの規制は撤廃され、1室のみでも旅館・ホテル営業として認められることになりました。

また、従前、洋室は9㎡以上の床面積が必要となっていたのですが、ベッドのない客室については7㎡以上の床面積があればよいことになりました(ベッドがある場合は9㎡の床面積が必要となります)。

③設備

洋室に関しては、出入口・窓に鍵をかけることができること、適当な暖房設備を有すること、客室と他の客室との境が壁作りであること等の規制が設けられていましたが、本改正により廃止されることとなりました。

また、トイレに関しては、従前、ホテル営業・旅館営業のいずれについても、2個以上のの便器の設置が義務付けられていましたが、本改正により適当な数を有すればよいこととなりました。

④玄関帳場又はフロントに関する改正

従前、ホテル営業・旅館営業については玄関帳場又はフロント(以下「フロント等」といいます。)の設置が必要となっていました。

しかし、本改正により、厚生労働省令で定める基準を満たす設備(ビデオカメラによる顔認証による本人確認機能等のICT設備を想定)を設ければ、必ずしもフロント等の設置は要求されないこととなりました。

具体的には、以下2つの基準を満たす設備であれば、フロント等の設置は不要となります。

1.事故が発生したときその他緊急時における迅速な対応のための体制が整備されていること

2.営業者自らが設置したビデオカメラ等により、宿泊者の本人確認や出入りの状況の確認を常時鮮明な画像により実施すること

⑤罰則の強化

他方で、本改正により、

① 旅館業営業者に対する都道府県知事等による報告徴収及び立入検査等の規定の設置

② 罰金上限の大幅な引上(無許可営業について3万円から100万円、その他の違反について2万円から50万円)

が規定されることとなりました。

もっとも、法律が無許可営業者や違反営業者に対して厳しい姿勢を取るという流れは、法律に従って営業をしようとする人には良い効果をもたらすと考えられます。

旅館業法の施行時期

改正旅館業法等が施行されるのは、民泊新法と同じく、平成30年6月となります。

ただし、地方自治体が条例による別の規制を行っている可能性もあるので、旅館業法上の許可の取得を検討する際には気をつけて下さい。

今後の民泊運営の予測

民泊新法について、条例等により当初の予想よりも厳しい規制が設けられようとしています。

そのため、旅館業法上の許可を得て行われる民泊事業の増加が予想されるところです。

本記事の寄稿

荻原星治(おぎはら せいじ)弁護士
2006年京都大学法学部卒業、2009年大阪市立大学法科大学院修了。
2010年大阪弁護士会登録。かがやき総合法律事務所所属。

stayway 編集部
Stayway media 編集チーム

この旅情報が気に入ったら
Staywayをフォローしよう!

Twitter で
LINEでもフォローしよう!

LINE@でもStaywayの情報をフォローしよう!

Staywayについて

Staywayは世界最大級のホテル・バケーション施設の検索比較サイトです。
世界中のホテル・民泊サイトを比較し、最安値の宿泊施設を探す事が可能です 宿泊施設を探す